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2021/1/19 メギド72+4 今まで同人誌として出したものを追加
2019/5/28 メギド72+1
2019/1/31 メギド72に1つ追加
2018/8/18 開設

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@_wisteria_y
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ヲロワーが言ってた二人で温泉いくやつ。すごい捏造時空。長くなったのでわけます。




「痛っ…」
脇腹に鋭い痛みを感じ飛び起きる。
時刻は朝の9時くらいだろうか?窓から柔らかな陽光が差し込んでいる。きっといい天気なのだろう。
それとは裏腹に、私の気分はどんより最悪だった。先日帝国の皇太子…ゼノス・イェー・ガルヴァスと刃を交えたときに負った傷がなかなか癒えず、アラギリに小さな部屋を借りて療養に努めているのであった。
「はぁ…」
もう一つ、彼に関して厄介なことを思い出してため息をつく。彼が私のことを"友"と呼んでいることについてだった。ゼノスは、言ってしまえばいわゆる戦闘狂である。命を懸けた戦いにのみ悦びを見出す。そんな人だった。
まぁ、友と言われるのは構わないのだがその理由になんだかもやもやするのだ。
曰く、私も彼と同じ戦闘狂だというのだ。
彼の物言いはこちらのことをすべて見透かされているようで気に食わない。
そんなことをぼんやり考えながら着替えを終える。
今日は天気もいいし少し街に散策に出ようと思っていた。

ふいに、部屋の扉が叩かれる。誰だろう?大方リセあたりであろうか…
「どうぞ。」
がちゃり、とドアが開かれるとそこにいたのは予想していた人物ではなかった。
通常のエオルゼア人より大きな体躯に流れ出るような金糸の髪。
私を悩ませる原因であるゼノス本人が目の前に立っていた。
「息災か。友よ」
「あ…え…?」
予想を超えた出来事に声がでず、魚のように間抜けな顔で口をぱくぱくさせることしかできなかった。
なんでここがわかったのだとか、武器はどこにおいたっけだとか、皇太子様でもノックをするくらいの常識はあるのかとかいろいろな考えが頭をめぐる。
「どうしてここに…?」
やっとのことでその質問を絞り出す。
「そう身構えずとも良い。武装はしておらぬ。」
その言葉通り、彼は丸腰だった。こちらとしては助かるのだが、いささか無防備すぎやしないかと思う。
「兵たちから蛮族の英雄がアラギリで療養していると聞いたのでな。こうして見舞いにきてやった次第だ。」
「へぇ…そりゃどうも…」
「うむ。して、友よ。手短に用件を伝えよう。湯治にゆくぞ。」
「はぁ?」
まったく発言の意図が掴めない。
「既に望海楼は貸し切ってある。俺としても貴様が臥せったままでは退屈極まりないのでな。疾く傷を癒やしてもらう必要がある。」
そういうことか。やっと理解ができた。
「一応聞いておくけど、断ったらどうするつもりなの。」
「引き摺ってでも連れていくにきまっているだろう。」
あまりの強引さにその場に意識を失って倒れそうになるが、まぁ…予想通りの答えだった。
おとなしくついていく他はなさそうだ。それに、温泉の貸し切りなんてめったに体験できるものでもないし。
「はいはい…荷物をまとめるから少し待っていて。」
こうして、彼と私との波乱の一日が幕を開けるのであった…
つづく
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